桜の下でかつての恋人を待ち続ける白髪男性を、密かに見守り続ける少女の霊。すれ違う2人をつなぐのは?「ようこそ亡霊葬儀屋さん」【作者インタビュー】
2024年5月2日
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いよいよゴールデンウィークがスタート。今年は平日3日休めば最大10連休となるまさに大型連休。ゆっくりお休みがとれる人にも、連休中も変わらず仕事の人にも、ウォーカープラスからおすすめしたい漫画を紹介する。
商業誌に作品を掲載しながら、個人でも作品を発表している吉良いと( @kilightit )さんの代表作、幽霊が見える葬儀屋を中心に、さまざまな人間ドラマが描かれる大人気シリーズ「ようこそ亡霊葬儀屋さん」から、桜の木の下である人を待ち続ける男性の物語をお届けしよう。
――ここで人を待つと帰れなくなる
そんな言い伝えのある桜の木があった。霊が“視”える葬儀屋・烏丸枢(からすま・くるる)は、その桜に取り憑いている少女の霊にそっと話しかける。「もう諦めたらどうです?」少女の霊はそれでも、「ある人」を追い払うために、諦めさせるために必死に怨霊のフリをする。
やがて今年もその人はやってくる、少女の霊が取り憑く桜のもとへ。すっかり白髪の、初老の男性は葬儀屋に「40年です」と打ち明ける。かつて、周囲に認められず結婚できなかった女性と、駆け落ちをするため待ち合わせをしたこの桜の下で、現れない彼女をもう40年も待ち続けているというのだ。